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昼休みの一時間は、散歩に出かける。
適当な道をまっすぐ進み、時間がきたら引き返す。
何か面白いものがあるかもしれない、と思うとどんどん先に行きたくなるもので、
目的や目標など決めていないのが、かえって楽しくさせていると思う。
芝に勤務していたときに図太い道路に沿って歩いていたら、レインボーブリッジがあった。
見つけたと思った。大物が釣れたというか。

レインボーブリッジは東京の芝浦とお台場をつなぐ橋で、
東京都23区を「然」の漢字として見ると、
れんがの右から二つ目の点のような立ち位置だろうか。
最近は映画にも使われたようで、道路公団の宣伝かと邪推。
それはそれとして、現地に到着した。
大きくて長い物体が、向こうまでぶんと気持ち良く伸びている。
歩行者は橋の両脇の遊歩道を通るようになっているのだが、
遊歩道に出るエレベーターの扉が開いたら他に誰もいなかった。なかなか寂しい。

写真には写っていないが、すぐ隣では何台ものトラックが
ぶんぶん振り回される感じで走っていて
急な走行音が何度も行き交い、排気ガスのにおいも見えそうなくらいだ。
マンガにすると絵文字で埋まって、
風景画を描くスペースがなくなるんじゃないだろうか。
夜景がきれいということはあるらしいが、昼間はまあ、みんな来ないか。
人間がわたるためだけの、大きい橋が作られればいいのに。
すごく広い景色を眺めて歩いて、
ゆったりした気分になれると思うんだけど。

橋の長さは 800mあるらしく、普通に歩いて 15分ほどだった。
遊歩道の幅は 2mくらいか。
それにしても 2m x 800m の細長い閉じた空間というのは
極端な遠近感があるもので、大量の棒や板が
これが一点透視法だといわんばかりである。
この日は陽が強かったので、影も一緒に模様に加わって
かくし味のようにコントラストを強くさせている。
目で見るダンス音楽。この均一なリズムはテクノだと思った。
ここは力強いリズムだけでできた風景だ。
身体が興奮して思わず走り出すこともしばしば。
風景の強引さに、身体が操られる。

(maruyama)


通り抜け図鑑 展示室玄関